子牛の発育管理は、将来の乳量・増体だけでなく、病気への抵抗力や繁殖成績にも直結します。ポイントは「ステージ別にやることを固定し、記録で検証し、環境で事故を減らす」ことです。本コラムでは、現場で使える流れに沿って要点を整理します。
分娩直後:勝負は最初の1時間(初乳と衛生)

最優先は初乳です。初乳中の抗体(免疫グロブリン)は時間とともに吸収率が低下し、半日以降で急落、24時間後にはほぼ吸収されません。したがって「生後1時間以内」を基本ルールにします。
初乳の実務ポイント
・確実に飲ませる:自然哺育でも口元・乳房・腹の張りを観察し、飲めたか確認
・不確実なら市販の乾燥初乳も選択肢:抗体量が明確で、事故の多い現場ほど有効
・飲みが悪いとき:温湯量は調整してよいが、規定量の粉乳は必ず確保
分娩直後の衛生(事故を減らす)
・へその緒はヨーチン液で「浸す」消毒(スプレーのみで終えない)
・多頭数なら、乳頭消毒器具などを使い、手順の統一と省力化を両立
哺乳期:代用乳+スターターで“胃”を育てる
新生子牛は免疫が弱く、哺乳管理のブレが下痢・肺炎につながります。人工哺乳は成分が安定し、摂取量の差を小さくできるのが利点です。
哺乳期の基本
・初乳が不足・利用困難な場合は初乳調整代用乳を活用
・凍結初乳はビタミンが落ちやすいため、ビタミンA・D・E補給も検討
・スターターは生後2週頃から少量で慣らし、離乳に備える
・強化哺乳は、骨格・筋肉の発達(フレーム)を意識し、4〜5週齢をピークに設計する考え方がある
離乳前後:最大のストレス期を“段階的に”越える
離乳は免疫が落ち、感染症も増えやすい時期です。急な変更がいちばんの敵なので、分離・回数・飼料を段階的に動かします。
離乳の進め方(現場の型)
・母子分離時間を徐々に延ばし、ストレスを分散
・離乳直前は哺乳回数を1日1〜2回へ(急変は避ける)
・多頭飼育は食い負け対策が核心
・体格・月齢・性別で群を揃える
・月齢差は1〜2か月以内
・1群は3〜5頭が管理しやすい
5か月齢以降:粗飼料で第1胃を完成させる
離乳後はスターター中心の成長から、乾草・サイレージなど繊維を増やし、反芻を引き出す段階へ移ります。粗飼料は第1胃の発達、消化・吸収機能、体調安定に直結します。質と量は月齢・体重・環境に合わせ、過不足なく調整します。
発育の見える化:体重測定と記録が経営を強くする

「良い管理」を再現するには、測って比べることが欠かせません。
・体重計(家畜用の低床タイプ)はストレスが少なく、通路計測にも向く
・巻き尺の胸囲測定で体重推定する方法もある
・月齢別の給与履歴・体重・体調を残し、異常の早期発見→即修正へつなげる
現場で効く最新トレンド:省力化と疾病リスク低減
近年は、換気・温湿度の自動制御、トンネル換気、カーフフィーダ(自動給餌)などで、衛生と省力を同時に狙う流れが強まっています。さらに発育データを一元管理し、個体差や異常を「早く見つける」技術が現場力になります。

まとめ:やることはシンプル、勝負は「徹底と継続」
・初乳は1時間以内を標準化
・へそ消毒は浸漬で確実に
・離乳は段階的に、群分けで食い負け防止
・5か月齢以降は粗飼料で胃を仕上げる
・体重と記録で改善を回し、技術導入で再現性を高める
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