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”分娩は準備で決まる”母牛と子牛を守る現場の分娩管理術

牛の分娩は、畜産事業において特に重要なイベントです。子牛の健康な誕生や母牛の体調維持は、酪農や肉牛経営の成功につながります。この記事は、分娩前~分娩後までの対応まで詳しく解説します。実践的で正確な知識が得られ、現場ですぐに活用できる内容です。

分娩前:勝負は“産ませる前”に始まっている

分娩は畜産経営の要であり、子牛の健全なスタートと母牛の回復の質が、その後の成績を左右します。まず整えるべきは「衛生」「資材」「観察」の3点。分娩房は清潔な敷料と換気を確保し、タオル・消毒液・手袋などを事前に定位置へ。寒冷地では特に、出生直後の低体温リスクを見越した保温手段(ヒーター、風除け)の準備が欠かせません。

乳房・体調チェックが“初乳の質”を決める

母牛の健康と乳房管理は、初乳の質と量に直結します。分娩前から乳房の汚れや炎症兆候を確認し、必要に応じて衛生的にケアすることで乳房炎リスクを下げられます。加えて、飼料・水分・休息環境を整え、体力を温存させることが「スムーズに産み、きちんと授乳できる母牛」につながります。

分娩の見極め:経験×データで“タイミング”を外さない

分娩兆候の早期把握は、難産の予防と介助判断を一段ラクにします。体温変化や行動の変化、乳房の張りなど、日々の観察が基本。一方で近年は、現場の人手不足や夜間対応の負担を補う手段として、分娩センサーやアラート機能付きのICT機器が普及しています。

ICT機器は「見張り役」ではなく「判断の補助役」

ICT機器で分娩の近さ・タイミングを早めに掴めると、スタッフ配置や獣医師への事前相談がしやすくなり、結果として母子の事故率低減につながります。全国各地の現場で、分娩管理の仕組み作りの一環として、ICT機器を活用する農家が増えつつあります。

分娩中:停滞・異常を見逃さない

分娩が始まってから時間が経つのに進まない、破水後も胎子が確認できない、見えているのに娩出が進まない…
こうした停滞は、子牛の酸素不足や母牛の消耗を一気に進めます。胎位異常、産道の狭さ、子牛の過大、母牛の筋力低下など原因は複合的で、現場の無理な介助は悪化要因にもなり得ます。判断に迷う状況ほど、早めに獣医師へ連絡できる体制(連絡先、手順、役割分担)を“平時に”整えておくことが最重要です。

分娩後:子牛の生存率は「最初の数時間」で上がる

分娩は“生まれて終わり”ではありません。出生直後は呼吸が不安定で体温も落ちやすく、さらに感染リスクも高いタイミング。ここでの初期対応が、その後の肺・腸の健康、成育、疾病発生率を左右します。まず鼻腔内の羊水や汚れを除き、呼吸しやすい姿勢を確保。母牛のリッキングは乾燥と血行促進、母子の結びつきに役立つため、状況に応じて促しましょう。

「乾燥・保温・初乳」—現場で守りたい3本柱

子牛は濡れたままだと体温を奪われます。清潔なタオルを複数枚使って確実に拭き上げ、必要なら保温を追加。そのうえで初乳は“できるだけ早く・高品質で”が鉄則です。理想は生後1〜2時間以内。量や回数、保存状態を記録し、個体差に合わせて調整することで、免疫獲得の失敗を減らせます。呼吸異常や低体温が改善しない場合は、一次対応に固執せず獣医師へ。迅速さが命を守ります。

まとめ

現場の分娩管理は、経験だけでもICT機器だけでも成り立ちません。衛生と準備、兆候の見極め、異常時の判断基準、出生後の初期ケア。この一連を「誰が見ても同じ行動ができる形(マニュアル化)」に落とし込み、ICT機器活用も組み合わせることで、母子の安全と作業効率は両立できます。

牛を1頭づつ体調管理できる最新ICT機器「CAPSULE SENSE」

今回は「子牛の分娩管理」について、ご紹介させていただきました。
現在の「CAPSULE SENSE」は子牛(0か月齢~9か月齢)に子機(カプセル)を投入することはできませんが、
成牛(10ヶ月齢以上)の体温と活動量を計測できる機器となっています。
発情・分娩などをマルチに検知できる機器となっておりますので、分娩管理の仕組みづくりの一環として活用いただくことが可能です。
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